2017/07/06

台湾

作家の温又柔さんに都内でインタビューしました。

 ご存知のように、温さんの作品「真ん中の子どもたち」は19日に発表される芥川賞にノミネートされています。ノミネートの前から約束していたインタビューだったけれど、ばっちりのタイミングになりました。もちろん受賞して欲しいのは山々ですが、日本語と中国語、台湾語を行ったり来たりする境界文学的で、しかも台湾を背景とする作品世界が、すでにここまで評価されたことに、十分すぎるほどすごいことで、嬉しさを感じます。温さんワールドを楽しみたいならば、まずはエッセイ「台湾生まれ 日本語育ち」を読んでから、7月下旬に刊行される新刊「真ん中の子どもたち」を手に取ることをオススメします。それにしても、よく知ってる友人にインタビューするのって結構なかなか難しいものです。インタビューのなかでも話題になったのですが、「中国語」の呼び方について、台湾では国語や北京語、中国では普通語、日本では中国語、さらには漢語や華語、中文、マンダリンなど、呼び方が山ほどあって、「なんとかして欲しい!」と意見が一致しました。そんな言葉としての中国語の不思議さも、温さんの作品の読みどころの一つです。

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