2017/07/07

執筆・出版

 今週発売の月刊「SAPIO」で、連載「TAIWANESE 故郷喪失者の物語」の最終回として、台湾独立の系譜にある人々を取り上げました。登場人物としては、辜寬敏さんと王育徳さんを中心に取り上げています。のちの台独連盟の母体となる台湾青年社を立ち上げた日本の独立運動の生みの親とも言える王育徳さん、その台独連盟の委員長を務めていながら、蒋経国と面会したことなどを理由にたもとをわかった辜寬敏さん。歴史を詳しく紐解いていくと、どれだけ多くの風雪を経ながら、今日の台湾に彼らの運動がつながっているのかを改めて勉強させてもらいました。

 この連載は今回で終了となります。改めて実感したのは、タイワニーズの人々の人生がいかに豊かで多様であり、彼らの才能が日本社会に多くのものをもたらしてきたか、です。やはり社会は多様であるべきだと、つくづく思います。取材に直接・間接ご協力いただいたみなさんに深くお礼を申し上げます。雑誌の長文記事の連載というのも初体験でしたが、この半年の重荷からやっと解放されたようなホッとした気持ちもありますが、次は書籍化の作業が待っています。追加取材と執筆をして年内しこしこ頑張って来年春には・・・。

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