2013/03/10
日本にいいところまでいって勝てず、キューバにはコールドであっさり負けてしまう。
こんなWBCでの台湾の負け方について、声を大にして言いたいのが、
「なんて台湾らしいんだ」ということ。
これは、台湾の人たちもきっと頷いてくれると思う。
台湾の人たちは、なんというか、勝負事にあまり強くないと思う。
愛国心はあるのだが、中国や韓国のようにむき出しに生きるか死ぬかという感じではない。
日本のようにチームの貢献に徹するような自己犠牲もそれほどはっきりしていない。
だから、技術や能力はあっても粘りがなく、最後の土壇場に特に弱いのである。
今回、台湾はキューバを破ったオランダに一次予選で快勝していた。力はあるのである。
もし一次予選の最終戦の韓国戦で勝っていたら、今回のような結果はなかっただろう。
2対0でほとんど勝利間違いなしのところで8回裏で3点取られて負けた。
一次予選は通過したが、それまでの勢いにはどっかで影が差した。
日本との試合も、どう考えても勝ちゲームなのに、最終回で井端にあっさり同点打を打たれた。
その前にももっとリードを広げるチャンスもあったがものにできなかった。
そして、昨日のキューバの試合。私は内心、最初から負けるのが分かっていた。
台湾はキューバがもともと苦手だし、
日本との試合ですっかりともう満足モードに入っていたからだ。
あの人格者の監督が試合後に言った、
「日本に少しは近づけたなか」なんてコメントが象徴している。
韓国人は絶対に負けてもああは言わない。
日本人は悪い気持ちはしないし、台湾人ってやっぱり付き合いやすいと改めて思うのだが、
それでもやっぱりまだ日本と戦う可能性があるのに言ってしまうのは、
どこかに勝負に徹しきれない、「善戦」で満足していまう精神構造があるのだろう。
こういうことを書いて別に台湾に文句が言いたいわけではなく、
なんというか本当に「台湾らしい~」とつくづく思ってしまったのである。
そして、そういう台湾はやっぱり嫌いではない。