2013/08/17

自転車

 自転車産業振興協会から定期的に「自振協メールニュース」というメールが定期的に届く。自転車業界の最新データを教えてくれるので重宝しているが、今回届いた2013年上半期の「国内自転車生産・輸出入状況」には、改めて、日本の自転車産業が「終わっている」ことを実感させられた。

 まず国内の自転車生産の台数は497246台で、昨年同期に比べて、13%減少している。2006年の同期には、7万5千台あったのだが、10年で3分の2に縮小してしまったということだ。
 
 それから、この国内生産を車種別に見てみると、電動アシスト自転車が73%と圧倒的に多数を占めている。その次は、ママチャリである「軽快車」が19%。この二種類で9割以上を占めている。では、スポーツ車はどこにあるかというと、「その他」のカテゴリーに一括してまとめられてしまっていて実数はつかめないのだが、単価の高いスポーツ車なのにこの金額ということは、日本のスポーツ車はほとんどたいした台数は売れていない、ということが推測できる。

 1年ほど前、日本の自転車メーカーは今後は電動アシスト車で食っていくんだという業界関係者がいたが、この電動アシスト車にしても輸入にいずれ押されることは目に見えていて、その傾向は早くも始まっているということだろうか。

 そして「銀輪の巨人」でも指摘したのだが、日本の自転車輸出の実情はやはり恐ろしい。
 輸出先で見れば、一位ガーナ、二位カンボジア、三位ミャンマー、四位香港、五位タンザニア、六位タイ、七位フィリピン、八位ナイジェリア、九位UAE、十位イラク。
 これは、すべて中古車の輸出だから、こうした国々が上位を占めるのである。このレポートも日本の完成車の自転車輸出については「途上国向けの中古自転車が殆どである」と書いている。つまり、普通の自転車は、スポーツ車から電動自転車、ママチャリを含めて、まったく輸出できていないということだ。これはやっぱり寂しい。昔は日本は世界一の自転車輸出国だったのだから。
 
 こういうことを書くと「日本にはシマノがいる」と言われるかも知れないが、むしろここは「日本にはシマノがありながら、シマノを装備して海外に売れる自転車がない」ことを嘆くべきだろう。
 

© 2021 Nojima Tsuyoshi