2013/12/21
訳書が出ました。今日あたりから書店に並んでいるらしいです。
タイトルは 「チャイニーズ・ライフ」 。上下巻で結構分厚い本です。
昨年、中国の漫画大賞を撮った作品です。
三度のメシより漫画好きの自分としては、
初の訳書が漫画というのは自分らしいし、だから引き受けた部分もありました。
ある中国人の人生を通じて、中華人民共和国でこの半世紀に何が起きたのかが伝える作品です。
大躍進、毛沢東崇拝、文化大革命、四人組批判、改革開放という中国の歴史が、
この作品を読んで、私も知識以上の実像として初めて頭の中にしっかりと定まった感じがします。
下巻の最後には、かなり力を込めて「訳者解説」も書いてみました。
作者の李昆武さんには、この夏、お住まいの雲南省昆明で会ってきました。
一時期、このブログにたくさん昆明の話が出たのはそういう訳でした。
李さんのまっすぐな人柄に感動し、翻訳を受けられて、運がいいと思いました。
毎朝起きて、30分から40分と時間を決めて、
「いつ終わるだろう」とかあまり考えず、少しずつ訳していきました。
半年たったら、気づいたら完成していました。
いろいろなスタイルがあるでしょうが、私は本を書くのも何かをするのも、
同時並行で少しずつ進めていくのが好きです。
その意味で、翻訳というのも、意外に性に合っているのかも知れません。
何年かしたら、またやってみたい気もします。
中国語の発音や擬声音で苦労しながら二人三脚で本を作って下さった明石書店の森本さん、
多忙の中、ゲラを読んで推薦文を書いてくださったヤングジャンプの「キングダム」作者の原泰久さん、本当にどうもありがとうございました。
一人でも多くの方に手に取って、読んで頂ければ嬉しいです。