2014/11/24

中国映画

台湾にいたので、空いた時間にやっている中華圏の映画はないかと思って探したら、
「真夜中の五分前」(中国語・深夜前的五分鐘)という日中合作の映画をやっていたので、
台湾大学の近くの公館にある映画館でチケットを買って観た。

監督は「世界の中心で愛を叫ぶ」の行定勲監督。主演は、日本人若手俳優の三浦春馬、中国の若手女優の劉詩詩、台湾の人気男優・張孝全。キャスト的に日中台でそれぞれ知名度のある俳優をそろえ、それぞれのマーケットで人を呼べるように考えられている。
内容は、劉詩詩演じる双子の姉妹の一人に、上海で時計職人をやっている三浦春馬が出会って二人が恋に落ちる。女優である双子のもう一人と、映画プロデューサーである張孝全が付き合っているのだが、双子の姉妹はともに心の闇を抱えており、どちらがどちらだか分からないうちに、モーリシャスで悲劇に襲われ、四人の関係はバラバラになっていく、というものである。

双子の双生児の美人姉妹の悲劇、という設定もそれなりにありきたりだが、映画というものはたいていはありきたりの設定で、それをいかに面白く見せるかが勝負なので、文句はない。
しかしながら、映画全体がもう破綻している、とかいいようなないほどひどいもので、
近年の映画でこれだけ2時間見続けるのが苦しかった映画はないと言っていいぐらいだ。

三浦春馬の中国語はかなり良い水準だった。がんばりのあとはうかがえる。しかし、映画のなかでは常に困っている人のいい日本人という以外の印象がない。
特にひどいのが劉詩詩の演技で、ここまで演技ができない人だとは思わなかった。
演技力が唯一ちゃんと磨かれている張孝全でもカバーしきれないほどだった。
脚本も問題があって、三浦と姉妹の出会いが不自然きわまりないし、その後の展開も無理があって、どうしてモーリシャスで事故に遭ってしまうのかの説明も不十分で・・・

中国の売り上げは惨惨たるものだったらしく、1000万人民元(1・8億)を超えたぐらい。先週始まった台湾でも出足は良くない。観客の感想もほとんどいいものが出ていない。
とにかく、こういう映画を撮られると、日中合作とかアジアとの合作という行為そのものが色眼鏡で見られてしまう可能性があり、本当に勘弁してほしいと思う。

© 2019 Nojima Tsuyoshi