【太陽の子ウィーク終了のご報告と御礼】
昨日午後、福岡でのアジアフォーカス福岡映画祭関連企画・台湾映画祭で台湾映画「太陽の子」の上映が行われ、10日に始まった「太陽の子ウィーク」は、無事、すべての日程を終了することができました。期間中、東京、神奈川・座間、静岡市、福岡市などで合計7回の上映会と主演女優のアロ・カリティン・パチラルさんの歌とトークを聞くイベント「太陽と月」を開催し、トータルで1000人以上の皆さんに参加していただきました。当初の想定を大きく超えた盛況ぶりで、一連のイベントはとりあえず成功だったと言えるのではないかと思っています。
%e5%a4%aa%e9%99%bd%e3%81%ae%e5%ad%90%e3%83%9b%e3%82%9a%e3%82%b9%e3%82%bf%e3%83%bc-%e3%81%ae%e3%82%b3%e3%83%92%e3%82%9a%e3%83%bc
 
こういうイベント関係については素人同然である私なのですが、多くの方がボランティアでサポートに加わって下さり、また、各地から上映会の申し出をいただきました。このイベントのためにわざわざ一週間近くも来日の時間をいただいたアロさんとスタッフのアムイさん、上映会に協力して下さった台湾の鄭有傑、レカル・スミ両監督も含めて、皆さんに心から御礼を申し上げます。
 
太陽の子の上映プロジェクトを今春スタートさせるにあたり、日本各地で自主上映を行うこと、映画祭に出品させること、日本での正式な興行につなげることの三つの目標を立てました。そのうちの二つはもう実現した形です。残りの日本興行の問題は、私が関与できる部分ではないので、実現を期待しつつこれからの展開を見守ることになります。ただ、6月に上映会をスタートさせて以来、すでに1500人以上の人に見ていただいた形になっており、ある意味で、短期間の単館上映に匹敵するぐらいの広がりは作れたようにも思っています。今後今回のように集中的に上映会をすることは難しいかも知れませんが、上映会は断続的に求めに応じて続けていきますし、すでに企画もいくつか進んでおります。その際は太陽の子のFBファンページや私のSNSなどで随時告知していきます。
 
一連の上映会によって「太陽の子」という作品を通して、台湾の先住民文化の豊かさと厳しい現実など、台湾における先住民問題全般に関心を持っていただけたことを実感しています。もちろん映画のどこに着目するか。それは見る人それぞれの自由です。この映画は多くの着眼点を提供する作りとなっていて、数十回は見ている私でも気がつかなかったポイントがまだまだたくさんあるようです。
 
特に印象深かったのは、静岡での上映会後の懇親会で、ある20代の女性に言われたことです。彼女は「冒頭のシーンで観光客向けに踊りを見せるためにアミ族の民族衣装を着ていたナカウが、最後にはアミ族の豊年祭に参加するために民族衣装を着ていました。これは、最初は形式的に着ていた民族衣装を本当の意味で最後にナカウは身につけることで、失われかけていた伝統を取り戻すという意味が込められているのですね」と見ていました。私は、そんな風に最初と最後をつなげて見ていなかったので、ハッとさせられ、一回の上映できちっと指摘するこの女性の鋭い感性に驚き、私自身もまだまだ気づいていない点がたくさんあると反省させられました。
 
また、主演女優で、歌手でもあるアロさんという「個性」を日本に紹介できたことも本当に良かったと思っています。台湾文化センターでのイベントでの鳴り止まない拍手は、私にとってもいささか信じがたい体験でした。トークと歌によって会場を魅了した感応力と突き抜けた明るい個性は、まさに「太陽の子」そのものでした。
%e3%82%a2%e3%83%ad%e6%ad%8c%ef%bc%91
 
映画という表現方法では、作品によって、その持っている寿命の長さが大きく異なります。興行して終わり、という作品もあれば、興行が終わった後も長く見られ続けていく作品もあります。「太陽の子」はその後者にあたり、普通の作品よりずっと強い生命力を持った作品ではないかと思っています。「太陽の子」を見ていただいた方々には、今後も口コミやSNSで評判を広げていただくことで、さらに「太陽の子」の寿命が延びていくのではないかと思います。引き続き「太陽の子」へのご支持とご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

© 2019 Nojima Tsuyoshi