2017/05/12

執筆・出版

 今週発売の「SAPIO」に、連載「TAIWANESE」3回目として、作家の東山彰良氏のことを書きました。彼こそまさにこの連載の主題である「故郷喪失者」であると実感しました。彼の記憶にある80年代以前の「台湾」はすでに変化し、半ば存在しないのです。それがまた、彼の作品の価値でもあります。
 一年のうち「これうまく書けた!」と思えるときが何度かあるのですが、この記事は、そういう感覚がありました。いままで日本では紹介されていない東山氏のことをその家族のことも含めて作品世界と結びつけながら書けたのではないかと思います。ご一読いただければ嬉しいです。次はゴジラに出ていた女優さんです。
 本とは違って、メディアで書く記事って、取材しすぎてもダメで、もちろん取材しなさすぎるのものダメなのですが、ちょうどいい取材量と文字数の塩梅があるのだと改めて思いました。

 そうこうしているうちに、東山氏の新作「僕が殺した人と僕を殺した人」が届きました。まだ読んでいませんが、これは本人曰く、彼の原点である台北の広州街を舞台にした青春小説だそうです。読むのが楽しみです。

© 2019 Nojima Tsuyoshi