2018/02/15

台湾

 台湾・花蓮で、地震のために基礎部分が折れて傾いてしまった雲門翠堤ビル。

 つっかえ棒でどうにか支えている危ないところですが、どんどん傾きが強まっているらしい。

 まだ閉じ込められて消息のわからない人たちがいる。台北から着いてみると、どうやって救助隊を入れるか、到着したばかりの東京消防庁のレスキュー隊と台湾側で救助方法について真剣に話し合っているところでした。


 花蓮をぐるっと回って、深刻に倒壊した三つのビル「雲門」「統帥ホテル」「国聯」をまわったけれど、周囲の建物は基本的に被害がなくて、そこだけ崩れているので、こういう言い方がいいか悪いかわからないけれど、なんとなく映画のロケっぽい現実感のない風景だった。


 それは台南の地震のときも同じで、被害は点であり、面ではない。


 しかし、避難所にいくと、実際に多くの人たちが避難生活を送っており、レストランなどでトイレを借りようとすると「水がない」と断られてしまうので地震の影響を実感させられる。

 この建物については、現場検証はどこまで終わっているのかわからないけれど、統帥ホテルが早々にショベルカーで壊し始めたのはびっくりした。
 倒壊の原因となる建築の強度問題などは客観的に検証できたのだろうか。ただ、壊さないといつ本当に倒れてしまうかわからないので、周辺住民への危険となるから、やむをえないのだろうか。

 花蓮地震、いまのところ12人死亡、5人不明。昨日は倒壊寸前でつっかえ棒に支えられている雲門ビルで、日本の救助隊が持ち込んだ生命探知機も活躍して2人の香港系カナダ人の遺体が昨日見つかりましたが、夫婦で抱き合って亡くなっていたそうです。残りの、5人についてはこのビルのなかに閉じ込められ、深夜、救急隊が中に入って救助を試みたところ、ガスの匂いがしたので、一時撤退となりました。

 ビルの傾きはだんだん険しくなっており、ものすごく危険な状況での救出作業が続いています。5人の部屋に穴を開けたところ、腐臭がしたということですから、残念ながら、ほぼ絶望的だと台湾メディアは報じています。5人は中国から観光にきていた中国人家族です。5人を加えると、今回の地震による想定犠牲者は17人で、うち中国人が9人、カナダ人が2人、フィリピン人が1人、台湾人が5人ということになりそうです。たいへん皮肉な形ですが、国際観光都市である花蓮の特徴を示すような被害状況となっています。

© 2019 Nojima Tsuyoshi