2012/04/04

食とエンタメ

はちみつが届いた。
四つの違う色で、一個ずつ空けて、半年ぐらいかけて食べていく。

新聞社に入って、最初に赴任したのは佐賀支局。一年目の新米のとき、
背振山というきれいな山があって、そのふもとにかっこいいログハウスを建てて、
アルゼンチンで採れたはちみつを売っている尾形英隆さんに取材した。
尾形さんは20代で世界中を10年ぐらい旅をした人で、風情は野武士か素浪人という印象。
その体験談を聞くだけで面白くて、取材がなくても、ログハウスに遊びに行った。
彼の友人の原さんという人がアルゼンチンの大草原ではちみつを作っていることを教わり、
その後、原さんにも国際電話で取材をしたりして、
尾形さんとは佐賀を離れたあとも20年間、つながりを保っている。

「みつばち工房 ラパンパ商会」というお店のウエブ
http://www14.ocn.ne.jp/~lapampa/index.htm
 で今回買ったのは、ひまわり(左上)、ボタン草(右上)、クローバー(左下)、カルデン(右下)。
それぞれ蜜の色が違うので、はちみつの色も違う。

$私は書きたい

市販の普通の透明のものと違って、原液という感じで、クリーミーな濃い味わいで、
とにかく「はちみつってこんな味だったんだ」という感じで、信じられないぐらい美味しい。
食べ比べるのも楽しいし、いったん食べ始めると離れられなくなってしまう。
あと、アルゼンチンから佐賀に運ばれ、佐賀から東京に来ている旅の距離もすごい。

尾形さんが20年間、同じようにはちみつを売り続けていることがすごいし、
このはちみつを食べていると、
二十歳そこそこの時の新鮮な人の出会いの興奮が、よみがえってくる。

© 2024 Nojima Tsuyoshi