2012/11/28

食とエンタメ

山西省の太原から100キロ近く南に行くと、
観光名所で世界遺産にも登録されている平遥という古都がある。
大変見事な明清代の町並みを保存していて、
司馬遼太郎風に言えば、
「平たく遥かという名前がいい。果てしなく広がる古い町並みが目に浮かぶ」
という感じだろうか。

その町の食堂で「平遥王」という名前のメニューに目がとまった。
「ここの名物だから」こうした名前にしてあるが、
実際の名称は「不烂子」(ブーランズ)というらしい。

さっそく注文してみた。

$私は書きたい

ゆでないで蒸し上げられた麺の固まりを、細く刻んでから炒めているようだ。
麺には、どうも何か甘みがあると思ったので聞いてみると、
麺をこねるときに小麦粉にジャガイモが練り込んであるらしいことが分かった。
ジャガイモを練り込むのは、パスタのニョッキと似ているし、後味もニョッキぽい。
練り込むのはほかの野菜であることもあり、
春には、山西で多く執れる食用花のエンジュ(槐花)を練り込むという。

調べてみると、「不烂子」という名前の「不烂」はブ・ランと読めるが、
「拌」という「まぜる」を意味する中国語が山西なまりになったものらしい。
野菜や花を練り込むときに、細かく砕いて小麦と「拌」することが由来のようだ。

一見、焼きそば風に見える。
調理法は水分を使わず高温で一気に焼くように炒める「乾炒」。
葱、唐辛子、ニンニク、塩だけのシンプルな味付けが、
なかなか私好みで完食した。

© 2021 Nojima Tsuyoshi