2013/08/22

食とエンタメ

基本的に、ワンタンや餃子など「包む」系統の粉食が何よりも好き。
包まれたものを口の中で開いていく感触がたまらない。
四川の「抄手」は、四川に足を運んだら外せないものだ。

この抄手を、楽山市内の中心部の「新村広場」の一角にある「頼抄手」という店で食べた。
頼家の三姉妹がやっているというお店。ホテルの人に勧められたら、
きっとここほどおいしい抄手は食べたことがないという当たりだった。

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三姉妹の長女がひたすら無言で包んでいく抄手を、次女がどんどんゆでで、
三女が配膳と会計をやっている。見事な役割分担である。

店では「紅湯」か「清湯」かと聞かれる。当然、「紅湯」を注文。
ただ、半分ぐらいのお客さんはスープが透明な「清湯」を頼んでいた。
四川人も辛くなきゃだめというわけじゃないのか。

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真っ赤な「紅湯」だが、そこまで辛くない。スープと一緒に抄手を食べても大丈夫。
皮の柔らかさが圧倒的に気持ちいい。スープの山椒のせいか汗が出る。
とにかく信じられないぐらいおいしいので、おかわりしてしまった。

しかし、抄手という料理、中国でも土地によって「饂飩」にもなれば、「雲呑」にもなり、
台湾では「扁食」にもなる。もともとは古くは「包子」とも呼ばれていたらしい。
抄手も、成都では「紅油抄手」といってラー油にひたして食べる方法の方がメジャーで、
この店のようにスープで食べるとこもあるところはむしろ四川では少数派だ。

© 2024 Nojima Tsuyoshi