2015/02/01

執筆・出版

新著「認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾」が、明石書店から発売されました。
いま話題の「KANO」のことも1万字ほど、たっぷり書き込んでおります。映画をご覧になって、もっと詳しく知りたいと思って方にはうってつけです(笑)!さっそくアマゾンでは売り切れになってしまい、ご迷惑をおかけしています。楽天ブックスセブンネットショッピングMARUZEN&JUNKUDOなどでまだ売っております。
初版発行部数が1500部と明石書店さんが慎重だったでの(苦笑)、本屋さんは大手のところぐらいしか置いていないかも知れません。なんとか増刷までいって欲しいです。

本書の狙いは、タイトルにあるように「映画を通した台湾理解」です。そして、日本ではあまり知られていないのですが、この10年、台湾では「国片(台湾映画)ブーム」と呼ばれる事態が起きていて、いい映画、すごい映画、泣ける映画、考えさせる映画が続々と生み出されてきました。そのほとんどを見てきたつもりですが、この台湾映画をきっちりと分かりやすく日本の読者に紹介したい、という強い思いもありました。
本書の価値は読んでくださった方々に判断していただけばいいのですが、
例えば、有力な映画人、監督たちのインタビューをたくさん載せているところなど、希少価値があるのではないかと思っています。

インタビューは、魏徳聖、侯孝賢、斉柏林、鈕承沢、九把刀、蔡明亮、陳玉勲など台湾を代表する映画人ら10人分を掲載しています。日本人が相手ということもあるのか、普段の台湾メディアに対する発言よりも、なかにはかなり踏込んだことを語ってもらっているように思います。
この下に、目次を載せております。

本書をご一読いただき、台湾映画に興味を持っていただければ嬉しく思います。

Part1 映画に描かれた素顔の台湾

Scene1 映画で「台湾と日本」を問い続ける
 [CINEMA]「海角七号」「セデック・バレ」「KANO」
 [Interview1]魏徳聖 監督

Scene2 台湾ドキュメンタリーの力
 [CINEMA]「天空からの招待状」「抜一条河」「刪海経」
 [Interview2]斉柏林 監督

Scene3 外省人2世の思い
 [CINEMA]「軍中楽園」「白銀帝国」
 [Interview3]鈕承沢 監督

Scene4 格差社会の矛盾を突く
 [CINEMA]「郊遊〈ピクニック〉」「あなたなしでは生きていけない」「白米炸彈客」
 [Interview4]蔡明亮 監督 李康生 氏

Scene5 「環島」による「認識台湾」
 [CINEMA」「練習曲」「遠い道のり」「不老騎士」
 [Interview5」陳懐恩 監督

Scene6 台湾文化を知る
 [CINEMA]「祝宴!シェフ」「モンガに散る」「父の初七日」
 [Interview6]陳玉勲 監督

Scene7 「あの時代」を照らし出す
 [CINEMA]「あの頃、君を追いかけた」「GF*BF」「九月に降る風」
 [Interview7]九把刀 監督

Scene8 台湾の優しさ、台湾人の優しさ
 [CINEMA]「聴説」「光にふれる」「白天的星星」
 [Interview8]李烈 プロデューサー兼女優

Scene9 台湾映画に欠かせないアイテム
 [ITEM]「バイク」「喫茶店」「同性愛」「軍人教官」
 [Interview9]侯孝賢 監督

Scene10 台湾映画の歴史と課題
 [Interview10]龍応台 前文化部長

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