【台湾環島day4:車城〜台東110キロ】

 環島4日目は、ハードさでは道中いちばんとされている日。その代表格が、屏東と台東の間を結んでいる寿峠超えだった。
 普段は基本隊列を組んで走るのだが、この峠越えだけは、隊列がバラされ、自由走行になる。登りに自信がある乗り手の競争になるのだが、とりあえず登りが好きなので一生懸命走ったら結果として3位に入ることができた。
 自転車の山登りのことはヒルクライムというが、そのコツを私なりに考えてみたが、基本は何も深く考えないで、地面をみながら、「いちに、いちに」と踏み込むしかない。坂の上をみたらだめ。あと、自分にあったペダリングとギアを見つけること。私は、重めのギアでひたすら同じペースでこいでいく。軽くすると速度が落ちて結果的に苦しくなる。もちろんこれは人によって脚力や自転車の性能も関わるので、一概にはいえない。

 峠を走りきったあと、スタッフが用意してくれた「蜂蜜茶」は、まさに干天の慈雨のごとき美味しさ。たまらない。

 寿峠を越えたあとは、台東の大武という海鮮料理の有名なところでお昼を食べた。「同順発海産」という台9号線沿いのお店で、イカ団子(花枝丸)が抜群の美味しさ。

 午後は海岸線をひたすら北上したが、ものすごい向かい風にふかれて、下りも全然スピードがでない、平地もペダルが坂道なみに重くなって、午前中の寿峠越えよりもずっと疲弊した。ここでも休憩中にもらったさとうきび(甘蔗)をかじってほのかな甘さに涙した。環島は、台湾を食べることでもある。

 夜は知本のホテルに滞在。ここでも体重計ざんねんながら見当たらず。

© 2024 Nojima Tsuyoshi