2018/06/16

その他

ピースボート 乗船中、毎日のイベントを知らせる「船内新聞」のほかに、読み物満載のニュースレターをスタッフの皆さんが週に一回、発行しています。そのなかで、インタビューを受けました。その内容を転載いたします。

「野嶋剛さんインタビュー
ー 船に”アジア”を乗せて世界へ ー」

アジアのさまざまな国や地域の方が入り交じって暮らしているこの船内。今回は、アジアのさまざまな国や地域で留学生として学び、ジャーナリストとして仕事をされてきた水先案内人の野嶋剛さんに、この船に乗って感じていることをお聞きしました。

ー野嶋さんは今回が初めてのピースボート乗船ですが、実際乗ってみてどんなことを感じていらっしゃいますか?

僕は香港、台湾、大陸中国に留学して、新聞記者時代にはシンガポールと台湾に特派員として赴任しています。韓国にも仕事の出張などでよく行きます。なので、この船に乗っている人々のバックグラウンドである国々が、僕のジャーナリストとしての仕事の守備範囲とぴったり重なっているんです。そういう意味では、この状況には感動さえ覚えます。

ー感動というのはどういうことですか?

僕自身は、アジアの国々はもっと近づいて一つになるべきだと思っています。
もちろん、それぞれの国で政治体制、社会制度、文化、風習の違いはあるのですが、それは交流の妨げになるほどの大きなものではないと思うんです。最近ではネットもあり、行き来も増え、情報や社会生活の共有している部分が増えてきている。だから一緒にいても違和感のない存在になってきているところもあります。でも、実際には、自分の国で住んでいて、旅行者や留学生と生活圏の中でふれあう機会というのはほとんどありません。それがこの船においては、一緒におしゃべりしたり、麻雀をやったり、企画を楽しんだり、非常に近い距離で100日間を過ごすことができます。これは東アジアという地域社会がそのまま船に持ち込まれた姿だと思うのです。とても貴重で得がたいことです。

ーなるほど。そう考えると壮大でワクワクします。

もともと日本の若者をアジアと世界に連れて行く船だったピースボートが、35年を経て、新しい役割を持ち始めている。つまり、船そのものに”アジア”を乗せて世界に向かっていくということです。その船の中で、「共生」、つまり隔たりなく一緒に楽しんで生活する、ということを実現できるかどうか。これは、非常に大事な、豊かな試みだと思います。そういう船に私が乗り合わせたことはとても嬉しいです。

ー船を共生の場にしていくための次のステップはどんなことだと思われますか?

積極的に挨拶したり、話しかけたりされている方もお見かけします。いい雰囲気だなと思うのですが、まだまだ国や言葉の間の壁があるなと感じてもいます。どうすればこの壁をなくしていけるのかを、一人ひとりが考えていけたらいいですね。

ーありがとうございました。
(ピースボート 新聞局 藤原裕太・武田緑)

© 2018 Nojima Tsuyoshi