2024/10/11
東京芸術大学大学美術館で開催中の「黄土水とその時代」を見てきた。国宝「甘露水」の彫像の迫力はやはり圧倒的。その他の展示も含めて、日本統治下の台湾人アーティストが「近代と台湾」をいかに解釈し、表現するのかに苦心していたかがよくわかる展示になっていて素晴らしかった。「甘露水」の女性は目を閉じているように見えたので、なぜ目を閉じているのか、「甘露水」の発見者である林曼麗さんにLINEで聞いたら「これは半眼で、半眼と言うのは仏様の目なので、黃土水がこの作品を「甘露水」と名付けました」と教えてもらった。甘露水は観音菩薩の聖水。すでにみんな知っていたことかもしれないけど、個人的には目から鱗だった。動物好きの黄土水による水牛の連作も印象深い。同時代の洋画家・藤島武ニの「池畔納涼」がモネの和風解釈のようで素晴らしかった。展示は20日まで。行っておいてよかった。展覧会情報はこちらから:https://museum.geidai.ac.jp/exhibit/2024/09/Huang-Tu-Shui.html