2025/06/13
愛知県豊田市の豊田市博物館で開催中の岸田吟香関係の展示を、京都の帰りに見てきた。でも豊田市って名古屋から遠い!トヨタのイメージがあるけど名鉄豊田市駅もいたって地味な駅だった。展示は『岸田吟香没後120年 「岸田吟香と岸田劉生ー近代、それは東洋にありー」』で、岸田吟香・劉生親子の関係性をその作品と文化的背景から読み解くという凄い内容でで、豊田市には森さんというすごい学芸畑の職員がいるので、きっと彼の企画だと思います。いろいろ勉強になりましたが、一番の収穫は、漢学教養の塊みたいな吟香から、なぜ、洋画家・劉生が誕生したのか、という疑問がすっかり解消したこと。劉生は実は水墨画や書の名手で、洋画をやりながら漢学教養も受け継いでいたことが展示で明確にされていた。劉生の水墨画や漢詩の素晴らしさは吟香に負けていない。劉生の麗子シリーズに漂っている東洋的不気味さの源泉にも触れられ、すっかり満足してきしめん食べて帰路へ。15日で終了してしまうので、無理してでも行ってよかった。
https://hakubutsukan.city.toyota.aichi.jp/exhibitions/special/10