2026/07/23

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今月亡くなった林栄基さんが経営していた銅鑼湾書店を訪れた。店は台北の下町の金門街にある。もともとは中山区の繁華街のビルにあったが家賃高騰で金門街に移っていた。半年に一回ぐらい訪れていたが、いつも枕元の冷蔵庫にある台湾ビールを振る舞ってくれた。ちょっととっつきにくい頑固さがあるが、香港人らしいガッツのある人だった。「私は書店員」と胸を張って当局に連行された香港の女性にも深く敬意を覚えるし、自分にはできるだろうかと考えてしまう。林栄基もまた書店員の人生を貫いた人だった。この1年はガンの治療もあって店を閉めがちで会えていなかった(写真は2024年のもの)。月末には追悼式が開かれるらしいがその時は残念なことに台湾にいない。店の前に貼られたたくさんのメッセージの前で、ご冥福をお祈りした。書店員は本来は静かな日常のなかで知識を社会に提供する目立たない仕事のはずが、香港では政治の前線に書店員たちが置かれており、受難の時代が続いている。

© 2026 Nojima Tsuyoshi