2011/12/08

その他

知り合いの日本在住の中国人の作家さんと話していたら、
最近、中国の上海など江南地方を7泊8日かけて回るツアーに参加したという。
その価格がなんと29,800円。安すぎる。
飛行機代、ホテル代も含めて、どういうコストになるのだろうか。
阪急旅行社の企画というか、最近、この手の超超格安ツアーが増えているんだとか。
作家さんの話では、こういうツアーは「人頭税」が成立の秘訣なんだという。
「人頭税」とは、旅先で連れて行かれる土産物から、ツアーの主催者に入るお金のこと。
こういう格安ツアーはだいたい100人ぐらいが参加する規模になる。
一人10元(120円)でも千元になり、10軒連れていけば一万元だ。
また、レストランでもホテルでもマージンが入る仕組みだという。
なかなかよくできているものである。

それにしても、ツアー中でひどかったのが食事だったという。
この食事について、作家さんはこんな風に表現したのが面白かった。
「不是不好吃,不是人吃的东西,真是憶苦思甜飯!」
不味いんじゃなくて、人が食べるものではない。「憶苦思甜飯」なんです、という意味だ。
「憶苦思甜」は、中国語で苦しかった過去を思い出し、現在の幸せをかみしめるもので、
それにご飯をつけることで、あまりの不味さを言い表すのだという。
ツアー中のご飯が貧しかったころに食べたようなひどいものだったということになる。

なるほど、なるほど。
そういえば最近、「憶苦思甜」というほどのひどい食事を食べることはない。
昔はアフガンとか世界の僻地を回ったときは毎日食べていたけど・・・

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