2013/04/22

食とエンタメ

$私は書きたい

台湾で日本の「101回目のプロポーズ」の中国版リメイク「101次求婚」を見たのだが、中国での大ヒットの比べると、あまりお客が入っていない印象だった。興行成績もあまり大したことはなかったらしい。
 主演は台湾の人気モデル・俳優の林志怜、助演男優も中国出身だが台湾でも映画やドラマに出ていて人気がある黄渤。それがどうして台湾で受けないのか不思議ではあった。
 ただ、考えてみれば、日本の101回目のプロポーズは台湾でも社会現象になるぐらいヒットした作品。別にリメイクを見たいとも思わなかったのかも知れない。
 それに、この作品の設定は、基本的にバブル時代ならではのもので、高級レストランと一流ホテル、高価なプレゼントがないと女性を口説けないと誰もが信じていた時代。
 でも大半の男は「どこかにお金なんかなくても、自分の内面を好きになってくれる本物の女性がいるに違いない」。だから、さえない中年男性と美人チェリストが結ばれるという「女男格差」の原作が大ヒットしたのだった。
 この時代の空気は、経済成長のただ中にあるいまの中国にはあてはまっても、すでに低成長時のデフレ代に入っている日本や台湾では、もう共感が広がるテーマではなかったのではないだろうか。

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