2018/06/02

執筆・出版

台湾のメディア「NEWTALK」に、コロラド州立大学の名誉教授であるアンソニー・トゥー氏に対する私のインタビューが詳しく引用され報道されています。最近話題になった元オウムの中川死刑囚と共同で、金正男暗殺事件に関して論文を執筆したことに絡めて書いてもらっています。

論文執筆の日本での報道はこちら→https://www.sankei.com/we…/news/180317/wst1803170014-n2.html

この話に絡んで、私が昨年フォーサイトに書いたアンソニー・トゥ教授とのインタビューにまたアクセスが増えているようです。→「【独占インタビュー】オウム「中川死刑囚」が語った「金正男VXガス暗殺事件」の真相」http://www.fsight.jp/articles/-/42213 (会員のみ)

毒物学の大家であるトゥ教授、中国名は杜祖健というのですが、日本のオウム事件のときにサリンの検出方法がわからない警視庁に米国から検出方法の指南を行い、上九一色村の土壌からサリンを検出させて事件を解決に導いたことで知られるいってみれば日本社会の恩人であり、かつて袁世凱毒殺を企てて北京に潜入したことがある杜聡明氏の息子でもあります。

杜聡明氏も薬物学の権威で戦後の台湾医療界に大きく貢献しています。コレラ菌を手にしながら、杜聡明氏と一緒に北京に潜入したのがジュディ・オングのお祖父さんで、のちに国民党の幹部になって最後は毒殺の疑いで亡くなった翁俊明氏(この人も医師)だったという歴史の巡り合わせが大変に興味深い。そのあたりは新刊書「タイワニーズ 故郷喪失者の物語」のジュディ・オングさんの項目で割と詳しく書かせてもらっています。

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