2019/02/12

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大東文化大学准教授の香港法研究者、廣江倫子さんの新刊「香港基本法解釈権の研究」をご恵贈いただいた。難しそうな法律の本に思えてしまうかもしれないが(実際難しそうだけれど)、帯にある「コモン・ローと中国法の両立と相克」というテーマは、いまの香港問題において、ますます重要になってきている。

 

というのも、雨傘運動以降、香港でややこしい問題が起きると中国の全人代に「解釈」を要請し、民主化にとっては当然のように極めてに不利な解釈が行われてしまい、その解釈をもとに香港政府が反対派をいじめる、というケースが増えているからだ。廣江さんはこれをコモン・ローを基礎に国際化を受け入れながら発展したきた香港法と、一党体制下の中国法との矛盾の表出であるとして、その問題を根本的な法理論のところから解釈しようとしている。これは、きっと一国二制度という問題の本質中の本質でありながら、どうしても見落とされがちなところで、しかし、このことを理解するのはとても大切だという気がするので、この本は真面目に読まなくではならない。

© 2019 Nojima Tsuyoshi