2019/10/06

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【刊行のお知らせ】
今週、ちくま新書から新刊『二重国籍と日本』(国籍問題研究会編)が出版され、書店に並び始めます。ほかほかの見本が3冊、届きました。2017年の蓮舫氏の問題のとき、国籍法の問題として考えても、日台関係の問題として考えても、うやむやで終わってしまったような、どうしても納得ができない思いが消えず、同じ気持ちである同士の方々と「国籍問題研究会」をつくって勉強会を重ね、シンポジウムを開き、今回、一般向けの本としてようやく刊行にこぎつけることができました。編者として、筆者として、とても嬉しく思います(特に編者って大変だと、つくづく実感)。こういうテーマで出版を引き受けてくれた筑摩書房に感謝です。大坂なおみ選手やサニブラウン選手など、ダブルのスポーツ人材の活躍には目を見張るものがあります。しかし、日本の国籍法の状況は、そんな時代の変化についていけていないのではないか。そして、日本における台湾出身者の特殊性が、どうして、蓮舫氏問題のときに十分に理解されなかったのか。いろいろな思いを持ち、国籍問題に最先端で取り組む筆者の方々にも筆をとっていただきました。「人は親や出生地を選べない」という事実と国籍の問題をどう考えるのか。すでにアマゾンで予約注文も始まっています。ぜひご一読いただければと思っております。

【目次】
序 章 大坂なおみ選手が直面する国籍問題 野嶋剛
第I部 蓮舫氏問題を考える
第一章 メディアの迷走 野嶋剛
第二章 あらわになった国籍法の矛盾 小田川綾音
第三章 国際結婚と国籍 大成権真弓
第四章「 日台ハーフ」の中華民国国籍 岡野翔太
第II部 国籍と日本人
第五章 日本国籍の剝奪は正当なのか 仲 晃生
第六章 国籍をめぐる世界の潮流 館田晶子
第七章 国籍法の読み方、考え方 近藤博徳
終 章 国籍に向き合う私たち 関 聡介
あとがき 鈴木雅子

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