2020/04/16
今の日本のコロナ対策を動かしているのは厚労省のクラスター対策班。彼らに密着しているNスペの「新型コロナウイルス 瀬戸際の攻防」再放送を昨日の深夜に見た。すごい番組だし、日本の現状やPCR検査の問題など、対策の中核にいる東北大の押谷仁さんや北大の西浦博さんの生の話を聞いて、彼らが考えていることがわかってとても有益だったが、それ以上にインパクトがあったのは、彼らクラスター班が仕事をしている環境の貧弱さ。狭い会議室で、肩を寄せ合って、みんなマスクせずに仕事しながら、カップ麺食べている。せめてシン・ゴジラで出てくるようなオペレーション・ルームを作って、デリバリーで美味しいものを食べながら、仕事をさせてあげられないのか。西浦さんが地下鉄に乗って厚労省から都庁に向かっているところをみてゾッとした。感染のリスクもあるし、ハイヤーぐらい乗ってもらわないといけない。西浦さんはいまなお対策班の正規のメンバーではなく、ボランティアベースで使命感からビジネスホテルを渡り歩いて不眠不休で仕事をしているらしい。西浦理論にはいろいろ意見もあるようだけど、この人が現在のコロナ対策の支柱であり、日本人の生命の行方を左右する人材なのでいま倒れてもらっては困るから、もっと手厚く遇してほしい。クラスター班はまるで「プロジェクトX」の昭和の世界のようで、こういうところを見せられると、なんだか日本から「先進性」が失われちゃったことを痛感する。