2026/09/04

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台湾ドキュメンタリー映画『零下五十度の抑留者』が今週末から日本各地で公開されます。パンフレットに解説を書かせてもらっています。許監督とは10年来のお付き合いで、一緒に仕事をしたこともあり、熱意があり資料収集や取材も徹底する実力派ドキュメンター監督で、リスペクトしています。そんな許監督が、大学で論文を書くほど徹底した調査をしながら、満を持して完成させた作品がこの『零下五十度の抑留者』で、台湾籍日本兵のの中でも最もレアなケースであろうシベリア抑留者の実態に迫りました。彼らは「勝者と敗者」「戦勝国民と敗戦国民」「日本人と中国人」という枠組みのなかでいずれも「狭間」に置かれ、どちらにも属させてもらえず、本来得るべき尊敬や補償も得られず、過酷な抑留どころか帰国後も非常に割の合わない不当な状況に置かれた人々です。ですが本作はその彼らへの同情にとどまらず、本人、その子供、その孫の異なる歴史認識という台湾にとって重要な「世代間の歴史観」という問題を補助戦として描いているので、戦争からの連続性のあるいまの問題としても見ることができます。

上映情報は公式サイトから:https://memories-frozen.com/

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